[原子力産業新聞] 2001年9月27日 第2105号 <1面>

[原子力安全・保安院] 定期安全レビュー、東海再処理工場で実施

加工、再処理も対象に

原子力安全・保安院は、核燃料の加工施設や再処理施設に対して「定期安全レビュー」を実施する方針を固め20日、加工事業者ならびに再処理事業者に通知した。最初の実施として今年は、核燃料サイクル開発機構の東海再処理施設を対象に1年程度かけて安全レビューを行うこととしている。

現在、原子力発電所で行う定期安全レビューについては、1992年に国から電気事業者に対して10年ごとに実施するよう指示。94年以来、安全レビューの結果を行政庁が評価した上で、原子力安全委員会に報告している。

今回新たに安全レビューの対象となった加工事業者や再処理事業者も、施設の安全性や信頼性を向上させることがねらい。

保安院では、各事業者が行った定期安全レビューの結果の報告を受けた上で、原子力安全保安部会核燃料サイクル安全小委員会などの専門家からの意見を参考に評価を行うとともに、核燃料サイクル事業の進展に対応した規制の高度化に関する検討に活用するという。

レビューの内容は (1) 運転経験を包括的に評価する (2) 最新の技術的知見の反映状況を把握する (3) 施設の特性に応じて確率論的安全評価や高経年化に関する技術評価に基づく対策を把握する − などとなっている。

保安院では、今後およそ5年程度の間に、加工施設と再処理施設すべてを対象として各施設1年程度をかけて実施していきたい考えだ。


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