[原子力産業新聞] 2001年9月27日 第2105号 <1面>

[原子力安全委員会] 低線量影響を検討へ

専門分科会が初会合

原子力安全委員会の放射線障害防止基本専門部会にもうけられた低線量放射線影響分科会は21日、初会合を開き、低線量の放射線が生体に及ぼす影響についての知見の整理、検討に着手した。安全規制の立場から低線量の放射線影響を本格的に検討するのは初めてのこと。今年度は国内外の関連研究の現時点での知見を整理したうえで、専門部会に報告する。

低線量影響については、放射線に対する国民の理解を得るうえで基底的な課題であり、科学的な知見の整理と政策的な側面の調和が求められることから、まずは国内外の研究動向、知見の整理を行うとともに、今後検討すべき課題などをとりまとめる方針。関連研究の状況や知見をわかりやすくマップ化するなどの作業も進めるという。月1回のぺースで会合を重ねて、報告をとりまとめる。

初会合では、丹羽太貫京都大学放射線生物研究センター教授が主査に選出され、今後の検討課題や進め方について検討が行われた。


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