[原子力産業新聞] 2001年10月11日 第2107号 <4面>

[新刊] 核融合炉工学概論

日本、欧州、ロシア等が進める国際熱核融合実験炉 (ITER) 計画は現在、核融合技術の科学的、技術的な実証を得るための炉建設に向けた新たな段階に入ろうとしている。こうした中、核融合技術を炉工学的な側面から包括的にまとめた新刊「核融合炉工学概論 -未来エネルギーへの挑戦-」(関昌弘編) が出版された。

過去20数年にわたり国際的な研究活動が活発化した結果、核融合プラズマ工学の技術開発が大きく進展してきたが、本著はこれまでの開発成果に基づいて、プラズマ閉じ込め、プラズマ維持・制御、熱や電気の取り出し、燃料製造-といった核融合炉実現に向けた炉工学技術の最新情報を提供するとともに、実用炉も視野に入れた今後の技術的展望を与えている。

第1部では核融合炉の原理とその誕生までが、また第2部では核融合炉を支える技術が専門的ながら分かりやすく工夫されて書かれている。本著の執筆、編集は日本原子力研究所の核融合研究者らが作業にあたった。

日刊工業新聞社発行、A5版、246頁、定価3200円。


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