[原子力産業新聞] 2001年11月22日 第2113号 <4面>

[日立メディコ] 外科用X線テレビ、可動式アームで操作性向上

日立メディコはこのほど、移動型外科用X線テレビ装置「Sirius Floating/C」(シリウスフローティング/C) を発売した。Cアーム部を台車側から前後・左右自在に動かせる新機構のフローティング式アームを採用し、飛躍的な操作性の向上を実現した。

従来の外科用X線テレビ装置は、股関節から膝関節までなど、Cアーム部での直線的な動きによる位置合せが出来なかったが、新装置では、フローティング式アームの採用により、Cアーム部が前後・左右に動くので、直線的な画像位置合せが可能。台車を移動させることなく、四肢、脊椎など関心領域にすばやくポジショニングができ、位置決め時間や手術時間が短縮できる。また、制御部とX線管部を接続するケーブルが内蔵されており、ケーブルが患者や滅菌処理した手術用具に触れる心配がないうえ、ポジショニング後、Cアームの固定は、電磁ロックにより瞬時に行うことができる。

「Sirius Floating/C」は、整形外科用として使用できるだけでなく、100万画素 CCD カメラと高速デジタル画像処理装置を組合せての DSA (血管への造影剤注入前後のX線画像をデジタル化し、血管像のみを抽出し描写する手法)・IVR (X線透視下でカテーテル操作などにより行われる診断および治療を行う手技) 対応が可能で、造影検査を行う脳神経外科や一般外科でも使用できる。価格は標準システム構成で、1670万円となっている。


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