[原子力産業新聞] 2001年11月29日 第2114号 <1面>

[核融合フォーラム] 核融合界が協議会結成へ

ITER推進へ国内環境作り

核融合研究に携わる学識者らを中心に設立準備が進められている「核融合フォーラム」は21日に第1回運営会議を開き、同フォーラムの組織や今後の運営のあり方などを検討した。

現在、我が国では国際熱核融合実験炉 (ITER) を国内に誘致すべきかどうかの判断を含め、ITER 計画については政府部内で慎重に検討が重ねられている。財政状況と照らし合わせて我が国として ITER 計画をどう推進していくのが最適なのか、また国内で行われる他の核融合研究とのバランスをどう図っていくかなどが重要課題になっている。

「核融合フォーラム」はこうした状況を踏まえ、研究者や技術者、各界の有識者が広く参加して情報交換や協議を行う場を提供することで、国内での総合的な核融合研究推進の環境作りを図るとともに、ITER に関連した核融合エネルギーの研究開発を推進するねらいから結成されるもの。

フォーラム運営会議の議長をつとめる佐藤文隆甲南大学教授は「当然、国際協力プロジェクトとして ITER 計画の着実な進展は期待されている。それに付随して、国内核融合コミュニティにおいてほかの核融合研究との調整を図ることも重要」と指摘している。佐藤氏のほか核融合研究に携わる大学教授や産業界、マスメディアの関係者が運営会議委員となっているほか、フォーラムの顧問として有馬朗人参議院議員や江崎玲於奈芝浦工業大学学長らが名を連ねている。

運営会議のもとには、プラズマ物理、核融合工学、核融合材料などの関連する分野の専門家がメンバーとなる「クラスター」と称するサブグループを設け、より専門的な観点から検討を加えていく考えだ。

また、ITER 計画の意義などについて社会的側面から審議するグループの設置の可能性についても今後検討していくという。


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