[原子力産業新聞] 2002年2月28日 第2126号 <2面>

[サイクル機構] ふげん漏洩で補修等の対策

核燃料サイクル開発機構は21日、今月13日に発見された新型転換炉ふげん(定格出力16万5000キロワット)の濃縮廃液貯蔵タンク下部からのわずかな漏えいに関して、漏えい箇所の調査と補修について発表した。ふげんは1月7日から第17回定期検査を実施中。漏えいのみられたタンクは放射性の廃液を蒸発濃縮処理し、それによリ発生した濃縮廃液を貯蔵するもの。同機構の調べでは、フランジ取付管台とタンク鏡板の溶接部から約15ミリメートル外側に、長さ約20ミリメートルの周方向の欠陥(すじ状の割れ)があることが確認され、欠陥箇所から内容物が漏えい(1滴/1秒)していた。なお、欠陥近傍の鏡板表面には、腐食等の異常は認められなかったという。

同機構はそこで漏えいの箇所を鉄箱とエポキシ樹脂等を使い補修し、さらに遠隔監視でタンクの底部の状態把握を行うこととした。今回の事象による周辺環境への放射能の影響はなかった。


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