[原子力産業新聞] 2002年4月11日 第2132号 <3面>

[オランダ] ペッテン研究炉が再起動

圧力容器の欠陥調査のため1か月余り停止していたオランダのペッテン高中性子束炉(HFR)が3月22日、同国の安全当局による承認を受けて再起動した。

EC共同研究センター(JRC)が所有するHFRでは、停止期間中にセルコ・アシュアランス社が圧力容器の溶接部で発見された微細な割れと運転寿命について評価作業を実施。その結果、「2003年夏に予定されている計画検査時まで引き続き操業しても技術的な観点から問題ない」との報告書をまとめたもの。今後は同報告書で指摘されたいくつかの勧告に対する行動計画が策定されると伝えられている。

同炉についてはまた、国際原子力機関(IAEA)が原子力安全文化についての調査を同じ期間中に実施しており、同炉の運転を担当するコンサルタント会社のNRGに対して(1)従業員の訓練内容の改善と頻度の増加(2)情報連絡経路の改善(3)監視の強化と手続きの見直し(4)原子炉認可の徹底的な見直し--などの実施を勧告した。

JRCでは今後もHFRの安全な運転を続けるためにNRGが実施する作業を監視していく考えだ。


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