[原子力産業新聞] 2002年4月11日 第2132号 <3面>

[豪州] 取り替え用研究炉の建設で認可

オーストラリア原子力科学技術機構(ANSTO)は8日、シドニーのルーカスハイツ研究所に設置する研究炉の建設認可が豪州放射線防護原子力安全機関(ARPANSA)から発給されたことを明らかにした。

同研究所内の既存研究炉を新規のものと取り替える決定は97年に発表された。その後、一連の公聴会開催などを経て豪州政府は入札を実施。2年前にアルゼンチン国営のインヴァップ社と契約を結んでいる。

2005年の完成予定までにはまだいくつかの条件をクリアする必要があるが、ANSTOのH.ガーネット理事長は、「新しい研究炉が完成すればバイオテクノロジーやエンジニアリング、材料物質、ナノ科学、環境科学などの分野で新たな知識を解明する潜在的に膨大な可能性がひらけることになる」と強調。世界中の科学者達が共同研究を行う際の活動中枢になるよう期待していると述べた。


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