[原子力産業新聞] 2002年5月23日 第2137号 <2面>

[原子力安全委員会] 見解明示へ

原子力安全委員会は23日の臨時会合で、原子力事故・故障調査専門部会から浜岡原子力発電所1号機における事故・故障に関する調査報告書の説明を受け、委員会としての見解を明らかにする。

その中で、規制行政庁と事業者に対して、同報告書を踏まえ具体的な再発防止対策を的確に実施するよう求めていくとともに、委員会としても安全審査指針類への反映などを進めていく考えを示す。

とくに余熱除去系蒸気凝縮系の配管破断について、漏洩を防止する目的で配管を改造したことが事故の遠因になったことや、米国の発電所ではこうした蒸気凝縮系を取り除いたり閉止する措置がすでに取られている事例が多いことなどから、蒸気凝縮系の撤去が適切な選択ではなかったかとの認識を示すとともに、施設の改造や新技術の導入にあたっては、事業者が国内外の情報も踏まえて幅広い観点から検討を行ったうえで、より適切な措置を選択していくことが必要だとの考えを明らかにする。


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