[原子力産業新聞] 2002年5月30日 第2138号 <4面>

[日本原燃] 再処理工場の化学試験10月に実施

日本原燃はこのほど、六ヶ所村に建設中の再処理工場の化学試験を当初の計画より4か月程度前倒しして今年10月ごろに開始することを明らかにした。

原燃は昨年4月20日から、再処理工場の前処理建屋で機器の作動を確認するため、建設工事の進捗にあわせ、同工場の各建屋ごとに水や蒸気、空気を使って、個々の機器や系統に不具合があるかなどを調べる通水試験を実施してきた。

同社では、通水試験の進捗状況が順調であることから、先月末の段階で化学試験開始の時期を前倒しする可能性を検討していることを発表していたが、佐々木社長がこのほど、10月ごろに開始時期を早める考えをあらためて示した。化学試験では、各設備に硝酸や有機溶媒を使って正常に機器が作動するかを約8か月かけて調べる。

同工場ではこの後、ウランを用いた試験を行うが、ウラン試験開始の時期は当初予定通り来年の10月ごろだという。現在、再処理工場の建設工事進捗率は全体で約86%となっている。操業開始は2005年7月が予定されている。


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