[原子力産業新聞] 2002年6月6日 第2139号 <3面>

[米・TVA] ブラウンズフェリー1の運転再開へ

テネシー峡谷公社(TVA)の理事会は5月16日、17年間運転休止状態にあったブラウンズフェリー原子力発電所1号機(109万8000キロワット、BWR)の運転再開、および同発電所の3基すべてについて運転認可の20年延長を申請する決定を下した。

アラバマ州の同発電所サイトでは機器の故障等により85年3月に3基すべてが停止。その後、91年と95年に2、3号機(各115万5000キロワット、BWR2基)が相次いで運転を再開していた。1号機の運転再開に関してTVAでは環境影響評価のほか、付随する作業と経費について詳細に調査しており、G.マクカロフ会長は「電力供給やコスト、電源の多様化、送電コスト、環境などの観点から1号機の運転再開は営業上、最適な判断だ」と言明した。

運転再開には17億、18億〜(2120億〜2250億円)の資金、および約5年の時間が必要と見積もっているが、運転に伴って発電量が増えるとともに平均発電コストが低下し、現金収益の増加と負債の削減が促進されるので、8年程の運転で工事費が賄えると同公社では予想。ベースは遅くても、必要な資金を調遠し、負債を削減し続けていくことは可能と判断したと強調している。


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