[原子力産業新聞] 2002年6月20日 第2141号 <1面>

[関西電力] 輸送容器搬入終える

品質保証データに一部不正があることが発覚した、英国BNFL社製の関西電力・高浜発電所向けウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料返還に関連して、関西電力は4日、MOX燃料の英国への返送に使用する輸送容器の搬入作業を、同日中に終了したことを明らかにした。

同日、輸送容器を積載した輸送船「パシフィック・ピンテール号」(約5000トン)は、8時50分に高浜発電所専用港へ入港。その後11時45分に荷卸しを完了し、15時7分には離岸。そして陸上では搬入作業が開始され、15時55分には完了した。

返送用輸送容器をめぐっては、国土交通省は昨年12月に、関電から出されていたMOX燃料輸送返送用輸送容器の放射性輸送物設計承認申請を承認。また今年3月には、1月に関電から申請されていたMOX燃料返送用輸送容器の承認申請を、また5月には、MOX燃料を英国へ返送する際に使用する輸送容器の「放射性輸送物設計変更申請」に対する設計変更を、それぞれ承認するなどしていた。

輸送容器は今後、国の安全審査を受けたあと、返還用MOX燃料を収納するなど、7月上旬とも言われる返還へ向けた各種作業が行われることになる。なお関電では、出港後の輸送ルートおよび英国BNFLへの到着のおおよその時期については、日本出発時に公表するとしている。


Copyright (C) 2002 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.