[原子力産業新聞] 2002年6月20日 第2141号 <2面>

[中部電力] BWR電力が対応報告

中部電力の浜岡原子力発電所1号概余熱除去系配管破断事故に関連して、経済産業省原子力安全・保安院は13日、余熱除去系配管以外で高濃度の水素が滞留する可能性のある箇所の抽出結果および対策について沸騰水型軽水炉(BWR)を持つ東北、東京、北陸、中部、中国、日本原子力発電の電力6社から受けた報告をとりまとめ、発表した。

保安院では5月に、高濃度の水素が滞留する可能性のある箇所の抽出と、非凝縮性ガスの滞留を防止するための設備変更を行なうなどといった対応策を講じるよう、BWRを保有する電力6社に対して指示を行なっていた。これを受けた各電力は、抽出および対応策の検討を開始。結果、対策を講じる必要性のある箇所があるのは、中部(浜岡1、4号機)、東北(女川1、2、3号機)、東京(福島第一1、4、6号機・福島第二1、2、3、4号機・柏崎刈羽1、2、3、5、6、7号機)、中国(島根1号機)、原電(敦賀1号機)の、計20基(32か所)であることが判明し、各電力では定検時に、該当配管に空気抜きのための「ベント配管」を設置したり、弁を移設するなどといった設備変更を行なうこととし、12日までに保安院に報告した。


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