[原子力産業新聞] 2002年6月27日 第2142号 <6面>

[関西電力] 地元に事前了解願い

関西電力は21日、大飯発電所1号−4号機(各PWR、1、2号機出力各117キロワット、3、4号機各118万キロワット)の高燃焼度燃料の使用計画、また大飯発電所1号及び2号機の使用済み樹脂処理方法に関する変更計画について、福井県及び大飯町に安全協定に基づく「事前了解願い」を提出した。

高燃焼度化に関しては使用済み燃料の発生量低減を目的として、1〜4号機における取替燃料として、現在使用している燃料(集合体最高燃焼度4万8000MWd/t、高燃焼度化ステップ1)から最高燃焼度制限を引き上げた高燃焼度燃料(集合体最高燃焼度5万5000MWd/t、高燃焼度化ステップ2)とするもの。

2004年度に実施予定の大飯発電所4号機第9回定期検査で装荷を行い、その後、大飯発電所の他の号機についても、順次装荷する予定。

また、使用済みの樹脂の処理方法の変更計画に関しては、1号及び2号機の脱塩塔から発生する使用済樹脂(イオン交換器廃樹脂)のうち、放射線量の低い樹脂(低線量の樹脂)は、廃樹脂処理装置で処理せず、3号及び4号機廃棄物処理建屋内の雑固体焼却設備(1号〜4号機共用)で雑固体廃棄物として焼却減容する処理方法を追加する。また、廃樹脂処理装置から発生する濃縮廃液は、貯蔵保管し、廃樹脂処理装置内の濃縮廃液タンク(濃縮廃液タンク)2基を1号及び2号機補助建屋内に増設(約40立方メートル)し貯蔵余裕を確保する予定。

低線量使用済樹脂排出配管設置工事は2004年12月から2005年11月に、また廃樹脂処理装置内濃縮廃液タンク増設工事は2005年7月から2006年3月の間にそれぞれ実施の予定。


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