[原子力産業新聞] 2002年 7月 4日 第2143号 <3面>

[台湾原子力委員会] 担当機関の設立要請殆携類LLWの最終処分で

台湾原子力委員会(AEC)は6月19日、低レベル放射性廃棄物(LLW)の最終処分を担当する特別な機関を創設するよう政府に要請したことを明らかにした。

台湾では容蟹が満杯になった蘭嶼島のLLW貯蔵施設からドラム缶で9万7672本の廃棄物を移動させるため、台湾電力公社が適当な代替地を探しているところ。今年の末にも蘭嶼島と現行の契約が切れることになっているが、作業に捗々しい進展が見られないためAECの欧陽敏盛委員長は同公社からこの計画に関する全責任を引き継げる形の機関の設立を求めている。

AECはすでに、放射性廃棄物最終処分場に関する規定書の案文作成調査を完了しており、7月末までに内閣で審議できるよう準備を進めている。同文書では「政府(行政院)もしくは政府の指定した機関が最終処分を実施する特別な組織を設立すべきだ」と明記されているほか、AEOの燃料サイクル・行政担当部長はこの組織の形態について電力公社の原子力バックエンド基金で諸経費を賄えるような企業に似た公的組織になる可能性が高いとの考えを示した。

同部長はまた、実際の作業に必要な組織は別個に設けるというプロジェクト推進モデルとして国際的な方式を採り人れる計画だとしている。


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