[原子力産業新聞] 2002年 7月 11日 第2144号 <3面>

[BNFL] 大幅に組織を再編

英国原子燃料会社(BNFL)は6月13日、原子力事業への積極的かつ長期的な戦略の一環として大幅に組織再編したことを明らかにした。

新しい同社の組織は「原子力電気事業グループ」と「政府サービス事業グループ」の2グループ制。原子力電気事業グループは、子会社のウエスチングハウス社を通じて原子炉サービス業務と燃料製造を担当し、使用済み燃料やMOX燃料の国際海上輸送に加えてセラフィールド施設における再処理業務の管理やMOX燃料の加工を行うなど、原子力電気事業者向けにサービスを提供する。責任者にはウエスチングハウス社の最高経営責任者(CEO)兼社長を務めていたC.プライヤーの就任が決まっており、その国際的な顧客経験に期待していくことになった。

政府サービス事業グループは既存のマグノックス発電部門、環境サービス部門、およびセラフィールド施殺の業務管理部門で構成されており、世界各国政府のニーズに応じてきめ細かく対応していくとともに、英国原子力産業の構造改革によってBNFLにもたらされるビジネス・チャンスを的確に捉えていくことになる。

同社はまた、英国政府の原子力債務管理機関(LMA)設立に当たり、ビジネスの原則に従って原子力事業を受け継ぎ、それらの改善・管理に重点をおく方針だ。

今回の組織再編について同社のC.アスキューCEOは、「我々の資産は従業員とその技術および科学知識が基盤。これを核にBNFLは広範な顧客に最良のサービスを提供できると同時に原子力市場の可能性を探りつつ成長の機会をとらえていくことができる」とコメント。特に原子力電気事業グループは同社の将来的な成功のカギになるとの見通しを明らかにした。


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