[原子力産業新聞] 2002年 7月 11日 第2144号 <4面>

山脇氏に露大臣表彰

東京大学の山脇道夫教授はこのほど、ロシア原子力省(MINATOM)から大臣表彰を受けた。去る5月22日に東東大学で開催された「核融合炉材料に関する国際研究集会」の冒頭、同会議の組織委員長を務めた同氏に表彰状および記念品(MINATOMのシンボルマーク付き懐中時計)が贈呈された。

ロシア原子力大臣表彰は、原子核科学技術の分野で顕著な貢献のあった人に対して行われるもの。今回は山脇氏の核融合炉燃料材料分野での功績を讃えるとともに、ロシア人科学者との協力および援助に対する感謝の意が表明されている。

山脇氏は、1992年に核融合炉燃料材料相互作用に関する日露シンポジウムを発足させ、その後毎年両国交互の開催で回を重ねてきた。当初は日本と旧ソ連の間だけの会合であったが、1999年以降は広く国際的なシンポジウムに成長。同会議が日本で開かれる度に、ロシア科学者の渡航費、滞在費の援助に同氏は努めてきた。山脇氏はまた、モスクワ工科物理大学およびサンクトペテルブルク電気通信大学と協力協定を結ぶなど、積極的にロシア人科学者との研究協力を進めてきており、その先導的で献身的な活動が、日露間の核融合科学分野での協力関係の拡大発展の上で大きな貢献を果たしたと言える。


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