[原子力産業新聞] 2002年7月18日 第2145号 <4面>

[東芝] 通常の電源で稼働

東芝は、通常の壁コンセントからの電源供給で撮影可能な省スペースタイプの一般X線撮影システム「Radrex Compact」 (ラドレックス コンパクト)を開発した。

このほど、東芝メディカルを通して国内むけに販売を開始した。

新製品は、インバータ方式のX線高電圧装置を採用し、必要な電力を単相100V/15A/1.5kVAとしたことで、特別な電源工事をすることなく、壁コンセントからの電源供給での撮影を実現した。また同装置は、X線高電圧装置をテーブルの下に収納したテーブル一体型のコンパクトな撮影システムで、最小設置スペースを1800ミリメートル×2700ミリメートルに抑えるとともに、保持装置を撮影台に連結して支える構造としたことで、天井工事や壁工事を不要とするなど、ビル診療施設などの狭い部屋での設置性とコストパフォーマンスに優れている。国内販売価格は587万円から。国内において販売開始から1年間で300台の販売を目指している。

一般X線撮影システムは胸部撮影、腹部撮影、骨格系撮影などさまざまな用途に使用されており、国内市場は年間約150億円。東芝は3割以上のシェアを有している。同社では、特別な電源工事が不要で導入のトータルコストを抑えることができる省スペース設計の新製品「Radrex Compact」を開業医やビル診療施設向けに商品化したことで、一般X線撮影装置事業の強化を図る。


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