[原子力産業新聞] 2002年8月29日 第2150号 <2面>

[東京電力] 柏崎3号機シュラウドにひび割れ

東京電力は23日、同社の柏崎刈羽原子力発電所3号機(BWR、110万キロワット)において、定期検査中に原子炉圧力容器内のシュラウド下部リング溶接部近傍の表面一部にひびが発見されたことを発表した。

昨年7月に、同社の福島第二・3号機のシュラウドにひびが確認されたことから、原子力安全・保安院では類似の事象が発生する可能性のあるプラントにおいて、定期検査にあわせ計画的に点検を指示していた。

今回のひびはこの点検により発見されたもので、27日までにシュラウド下部リング外側の目視可能な範囲(目視可能範囲は全長に対して約70%)において、小さなひびが部分的に点在していることを確認した。なお現在までの調査の結果、東電では今回の事象と福二・3号機で発生した事例との類似性から、発生原因を応力腐食割れと推定している。

東電では、当該溶接線について超音波探傷検査による詳細調査、当該溶接線以外のシュラウド溶接線の外観目視点検を行う方針だ。


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