[原子力産業新聞] 2002年9月5日 第2151号 <3面>

[シーメンス社] スウェーデン原発にタービン

シーメンス社のパワー・ジェネレーション(PG)部は8月6日、スウェーデンのフォルスマルク原子力発電所3号機(119万キロワット、BWR)用に3台の低圧タービンを供給することになったと発表した。

同発電所はヴァッテンフォール社の子会社であるフォルスマルク・クラフトグループ社が所有・操業しているもの。新たなタービンの設置により、燃料を余分に消費することなく出力を3万キロワット増強することが可能だという。既存タービンで問題となっている応力腐食割れの修理をするよりもタービンそのものの交換という方法を選択したことになるが、新タービンの設置作業は2004年半ばの燃料交換用の停止期間中に行うとしている。

先進式ディスク型ローターを採用した新タービンはドイツのミュルハイムにあるシーメンス社の工場で製造されることになっており、同社が開発・実証したこの技術は、数10年間ですでに100台以上のタービンで実績があるという。同社によると旧型タービンよりも休止期間やスペアの準備が少なくて済み、保守コストは実質的に低下。信頼性のレベルも20年間の保証付きだと強調している。


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