[原子力産業新聞] 2002年9月12日 第2152号 <2面>

[防災功労者] 前川和彦氏を表彰

平成14年防災功労者総理大臣表彰式が、9日午前、首相官邸大ホールで開かれ、本紙関係では、原子力防災への貢献で、前川和彦・公立学校共済組合関東中央病院院長(原子力安全研究協会理事)が表彰された(=写真)。

前川氏は、JCO事故の際、被ばく患者治療の陣頭指揮をとるなど、緊急被ばく医療で多大な貢献をするとともに、今年4月に改訂された「原子力施設等の防災対策の指針」や、防災基本計画の改訂の際、被ばく医療の状況に応じた医療体制の整備など、被ばく医療面で多大な貢献を行ったことが認められたもの。

小泉首相は表彰式で、「災害が起こった場合、率先して事にあたってこられた皆様に敬意を表したい。今後も地域の指導者としての立場から、ご活躍いただきたい」と挨拶した。

前川氏は表彰された21人・団体を代表して挨拶、「我が国は、三宅島では未だに全島避難が続いているなど、災害大国であり、全国において多大な被害が出ている。原子力防災では、災害発生時に関係者が一体となった適切な対応が必要だ。防災とは国民の生命、財産を守ることであり、国民の信頼と期待に応えていきたい」と述べた。

前川氏の略歴 東大医学部卒、北里大医学部助教授、東大医学部教授を経て、原安協理事。今年4月より公立学校共済組合関東中央病院院長、61才。


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