[原子力産業新聞] 2002年10月3日 第2155号 <3面>

[中国] 秦山V−1が初臨界達成

中国の秦山原子力発電所・3期工事の1号機(72万8000キロワット、CANDU)が9月21日に初臨界を達成した。中国で商業用の重水炉が正式に起動したのは初めてのこと。

秦山第三原発有限公司の銭剣秋技師長は、「炉内の核分裂反応で生じている熱量はまだ小さいが、重水炉の重要な慣らし試験の1つが成功したことになる」と言明した。秦山発電所の三期工事は中国とカナダが共同で進めているもので、第9次5か年計画(96〜00年)の中で最も重要なプロジェクトと位置づけられている。炉寿命40年で出力72万8000キロワットのCANDU6型炉を合計2基、据えつける計画だ。

同公司の康日新会長兼社長も、「51か月間の作業を経て、76項目の作業中すでに54項目が完了。臨界の後は電力網接続と全出力運転が残っているだけだ」と強調した。1号機の送電開始は今年11月に予定されており、全出力運転は年末にも始まる見通し。同発電所で2基すべてが営業運転を開始すると年間の総発電量は100億キロワット時に達すると見込まれており、華東地区の電力不足緩和および経済発展に寄与すると期待されている。

(中国通信)


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