[原子力産業新聞] 2002年10月26日 第2158号 <12面>

[NUPEC] 報告と講演の会開く

原子力発電技術機構(NUPEC)は22日、東京千代田区の経団連会館で「報告と講演の会」を開催した(=写真)。

冒頭あいさつした同機構の逢坂國一理事長は、東電問題について「信頼を大きく損ねたことは誠に残念」とし「今後信頼回復に一層の努力が必要と痛感した」と述べた。そのうえで再発防止にむけた法規制見直し等の国の施策に対し、「できる限りの支援をしていきたい」とした。また近く法案提出が予定される新たな独立行政法人原子力安全基盤機構設立にむけ、NUPECの安全規制事業等が移管されることについて「円滑に進められるよう努力していく」と述べた。

またあいさつにたった経済産業省の薦田康久審議官は、東電問題について現在開会中の臨時国会に再発防止にむけた所要の法改正案を提出する方針を示すと共に「今後全力をあげて再発防止策に取り組んでいく」姿勢を示した。

この後、「事業の概要」について森信昭専務理事が、これまで20年間にわたり耐震信頼性実証に大きな役割を果たしてきた多度津工学試験所における耐震安全性試験等、NUPECの最近の活動を説明した。そのなかで同氏は、今後設立予定の独立行政法人に、NUPECが国から受託している安全規制事業が移管されるとともに、信頼性実証試験や技術確証試験等の国の技術開発等委託事業も大半は来年度中に終了する予定であるとした。同氏は「組織や人は、それぞれの場所で安全性向上に活躍できるものと考えている」とし、今後も「NUPEC一同が安全性向上にむけ一層の努力を続けていく」とした。


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