[原子力産業新聞] 2002年11月28日 第2163号 <1面>

[東京電力] 福島第一1号機、密閉検査準備を公開

東京電力は25日、格納容器漏洩率測定時に、同容器内に空気を注入する不正行為が行われた福島第一原子力発電所1号機(BWR、46万キロワット)で、12月4〜5日に実施される密閉性確認検査に向けた準備作業の模様を、地域住民や報道陣に公開した。

公開されたのは、測定時の「物差し」となる格納容器内の基準容器が、機密性を保っているかどうかの検査の模様。基準容器は原子力安全・保安院の検査官の立ち会いの下で加圧された後放置され、圧力降下があるかどうかのチェックを受けた。なお12月の検査では格納容器内に窒素ガスを入れて、基準容器との圧力差を測定するかたちで、密閉性が保たれているかの確認が行われる予定。

同1号機は20日から定検入りし、停止期間については、22日開かれた経済産業省原子力安全・保安院による聴聞会を経て「1年間の原子炉運転停止」の行政処分が下される予定で、来年11月末までの376日間としている。


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