[原子力産業新聞] 2002年11月28日 第2163号 <4面>

[文部科学省] 六ヶ所保障措置センター運用へ

文部科学省は来月から六ヶ所再処理施設等に対する査察やオンサイトラボにおける分析業務の現地における拠点(事務所)となる「六ヶ所保障措置センター」の運営を開始する。

日本原燃が青森県六ヶ所村に建設中の再処理施設は、他の原子力施設と比べ多量のプルトニウム等を24時間体制で取り扱うことから、今までにない高度かつ大規模な保障措置活動が必要となっている。

このため、同省は、六ヶ所再処理施設の分析建屋の一画に、同施設の工程から収去した核物質(ウランやプルトニウムのサンプル)の同位体比等を高精度かつ迅速に分析し、申告どおりに施設の運転が行われていることを確認するための「六ヶ所保障措置分析所」(オンサイトラボ)と、六ヶ所再処理施設等に対する査察やオンサイトラボにおける分析業務の現地における拠点となる「六ヶ所保障措置センター」 の整備を進めてきた。

同センターは(1)再処理施設及び濃縮施設に対する査察等の実施(2)再処理施設内に国が設置する「六ヶ所保障措置分析所」(オンサイトラボ・来年度の運用開始に向けて建設中)の分析データの整理・保管、分析所設備・機器の維持・管理等を担う施設。

国の査察官及び指定保障措置検査等実施機関(核物質管理センター)の職員が常駐し、当初は計20名程度で運営をはじめ、その後、六ヶ所再処理施設の操業(2005年度予定)に向けた各段階(ウラン試験、実試料試験等)に応じ順次体制を強化していくことにしている。施設は査察官室、検査員室、分析員室、データ処理室などから構成。住所は青森県上北郡六ヶ所村大字尾駮字野附504番36。

なお、「六ヶ所保障措置分析所」(オンサイトラボ)については現在建設中で、来年度に運用を開始する予定。


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