[原子力産業新聞] 2002年12月5日 第2164号 <1面>

[IAEA理事会] 北朝鮮の核開発問題中止求め決議

国際原子力機関(IAEA)理事会は、11月29日、北朝鮮に核兵器開発計画の即時中止とIAEA保障措置の受入れを求める決議案を採択した。

決議文は、北朝鮮が核不拡散条約(NPT)加盟国でありIAEAとの保障措置協定は未だ有効としたあと、保障措置を受けていない北朝鮮のウラン濃縮計画と同国が10月25日に発表した「核兵器だけでなくいかなる種類のより強力な兵器も持つ権利がある」との声明に「非常に深い懸念」を表明、NPTをはじめ国際約束違反として北朝鮮に次のように求めている。

▽ 保障措置の即時、全面実施

▽ 10月にIAEAが朝鮮当局に濃縮計画の説明を求めて出した2通の書簡への返答

▽ IAEAとの協議のために上級代表団の派遣

▽ ウラン濃縮計画や核燃料サイクルに関わるすべての情報の提供

▽ 全関連施設への保障措置受入れ

▽ 核兵器計画の即時かつ検証可能な中止

理事会は、IAEA事務局長に対して、次期理事会で状況を再び報告するよう求めている。


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