[原子力産業新聞] 2002年12月12日 第2165号 <1面>

[東京電力] 福島第一1号機、基準値以下と確認

東京電力は5日夕、原子炉格納容器漏洩率測定時に、同容器内に空気を注入する不正が行われていた同社の福島第一原子力発電所1号機(BWR、46万キロワット)における気密試験の再試験を、予定通り終了。検査を通じて合格の基準値を下回り、同ユニットの格納容器の密閉性が確認された。

試験は、3日に格納容器内を窒素ガスにより2.6キログラム/平方センチメートルまで加圧する作業が行われた後、翌4日および5日にかけて計測を2回実施し、検査合格の基準値0.348%を下回っているか否かの確認を行うかたちで実施された。

経済産業省原子力安全・保安院の検査官や原子力安全委員会委員の厳重な監視の下、2日間にわたる再検査の結果、4日の18〜24時に行われた第1回目の計測では0.091%/日を、5日10〜16時に行われた第2回目計測でも0.092%/日を記録。

この結果を受けた東電は同日、「原子炉格納容器の気密性を判断するための漏えい率は、判定基準を満たしていることを確認した」と公表した。


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