[原子力産業新聞] 2002年12月12日 第2165号 <3面>

[USEC] 遠心法試験地決定

米ウラン濃縮会社(USEC)は4日、先進的な遠心分離法ウラン濃縮の主要カスケード試験施設をオハイオ州パイクトンにあるポーツマス工場サイトに建設することになったと発表した。

この施設でUSECは、米国エネルギー省(DOE)が実証済みの遠心分離技術をさらに発展させた最先端の技術を実証する計画。原子炉燃料用濃縮ウランの製造法としては世界で最も効率的な技術となる可能性があるとの見解を示す一方、ケンタッキー州にあるパデューカ工場についても「米国や同社事業にとって長期的な資産として今後も重要施設であるとの認識に変わりはない」と強調した。

同社のW.ティンバース社長兼最高経営責任者(CEO)は、既存のポーツマス工場を試験施設サイトに決定した背景にはコストや日程などが重要なファクターとして存在したと説明。既存建屋の活用はこれらの節約につながるため、商業施設のサイト選定もこの方法で2004年には可能になるとの見通しを明らかにした。試験施設の原子力規制委員会(NRC)への認可申請は来年初頭になる予定で、従業員約50名による操業開始は2005年ということになっている。

USECとしては、DOEが80年代に数100台の遠心機で操業した既存のガス遠心分離法ウラン濃縮工場(GCEP)内に主要カスケードを設置する予定で、同建屋の保存状態は非常に良好。直接、主要なカスケードに利用することが可能だという。ティンバース社長によると、今後は必要な遠心機や機器を米国内で製造し、主要カスケードの建設と操業に必要な資金を確保。「最先端技術を駆使した遠心機の操業がうまくいけば、資産の獲得や負債の返済、商業プラントの建設パートナーを得ることも可能になる」との見解を明らかにした。

同社長はまた、今回のサイト選定に際してはケンタッキー、オハイオの両州から同プロジェクトの招致で報奨パッケージを提示されるなど強力な支援を得たとして謝意を表明。オハイオ州のB・タフト知事も、「この施設の建設は米原子力産業界の将来にとって重要なステップになる」と強調するとともに、施設の誘致に尽力した州議会や地元リーダー、役員達に謝意を述べた。また、同施設が過去十年以上の間に米国で新たに建設される原子力施設としては最初のものになると指摘している。


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