[原子力産業新聞] 2002年12月12日 第2165号 <4面>

[島津製作所] 新型X線透視装置

島津製作所は、高密度半導体など電子部品の微小接合部分を実物のまま自由な角度から観察できるマイクロフォーカスX線透視装置「SMX‐160GT」を3日、発売した。複雑に重なっている部分も回転させながら容易に透視、観察できる着脱式回転テーブルや、ルーチン検査体の自動位置決め機構などを備えたタングステン電子源搭載の普及型マイクロフォーカスX線透視装置。同社が既に販売している六ホウ化物結晶電子源を搭載したX線透視装置の高級機(SMX‐160LT)のメカ部分を生かしながら電子源をタングステン電子源に置き換え、コストパフォーマンスを向上させた。普及型X線透視装置として、半導体、電子部品業界をターゲットに拡販を目指す。

同装置は、最小焦点サイズ1ミュウmのタングステンフィラメントX線管球と、3インチイメージ管を搭載、最大2700倍の高拡大透視を行った場合でも、微細な部位がクリアな映像として観察できるほか、大きな検査体もそのまま置ける350×300ミリメートルの大型テーブルを採用しており、搭載可能重量は最大で2キログラム。価格は3900万円。年間20台の販売を見込んでいる。


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