[原子力産業新聞] 2003年1月9日 第2168号 <2面>

[サイクル機構] ふげんの運転終了日決める

 核燃料サイクル開発機構は6日、3月29日に新型転換炉「ふげん」(=写真)の運転を終了することを決め、発表した。

 ふげんは運転を終了後約10年間を廃止措置準備期間として廃止措置計画に必要な技術開発等を進める。MOX燃料の利用に大きな実績を残し、ふげんはその役割を終えることになる。

 経済省・原子力安全・保安院は、ふげんの運転終了をにらんで、それ以降、燃料取り出し後の定検実施等に際し関連省令を改正する。「ふげん」は、今年3月に運転を終了し、その後約半年間をかけて炉心から燃料を使用済み燃料プールに全数移動する。「ふげん」炉心に燃料が装荷されていない状態では、従来の炉規制法の法令に基づく施設定期検査の性能要求の一部に対応する検査が不必要なこと、及び検査の実施が不可能である等の理由で、研究開発段階炉規則を改正し適正な施設定期検査の実施を図るもの。

 このため、@原子炉の炉心から燃料を取り出し、恒久的に運転させないとした場合においては、原子炉設置者に必要な措置を採らせ、経済産業相の承認を得ることを要求することA承認を得た原子炉施設の施設定期検査に関する技術上の基準を、炉心から燃料を取り出した後の原子炉施設の安全確保上の必要に応じたものとし、適切な検査の実現を図ること等の内容に改める方針だ。


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