[原子力産業新聞] 2003年1月9日 第2168号 <2面>

[日本原燃] 漏洩問題で対応発表

 日本原燃は12月23日、使用済み燃料受入れ・貯蔵施設のPWR燃料貯蔵プール水漏えいに関する原因の調査結果ならびに今後の対応について取りまとめ、国、青森県ならびに六ヶ所村に対して報告した。

 原因は、漏洩原因となったライニングプレートを現場寸法に合わせるために、継ぎ足し部材を表層のみ溶接するなど施工業者の不適切な工事によるもので、溶接部の厚みが足りずに漏洩に至ったという。

 このため、日本原燃は今後、従来の漏えい原因調査を目的とした体制からプールの健全性確認を目的とした体制に見直し、徹底した点検を実施する。具体的には、同社社員及び当社が委託する検査専門技術者からなる社長直結の専任チームをつくり、点検を行う。

 設備点検は水路、ピット等を含む全てのプールの点検と、同様のライニングプレート構造をもつ貯槽の点検について、4月末終了を目途に実施する。再処理施設本体の点検についても、3月末終了を目途に実施する方針。

 同社では同25日、役員等の処分を決め同社の佐々木正社長は減給20%を6か月とするなどとした。


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