[原子力産業新聞] 2003年1月16日 第2169号 <3面>

[仏・DGSNR] フェニックスを運転再開

フランスの原子力安全・放射線防護総局(DGSNR)は7日、98年11月以降運転を停止していた高速増殖炉原型炉フェニックス(25万キロワット)の運転再開を認可した。

これはDGSNRのA・ラコステ局長から仏原子力庁(CEA)長官に宛てた書簡で明らかになったもの。フェニックス炉では98年に蒸気発生器にひび割れが発見されたため、同炉を所有・運転するCEAは同炉の耐震設備を最新の基準に適合させる作業も含めて大がかりな改修工事を実施していた。スーパーフェニックスが政令により98年末に閉鎖された後、長寿命の放性廃棄物管理処分方法の1つである消滅処理の実験はフェニックス炉に託されたことから、CEAは政府による放射性廃棄物管理政策の制定が予定されている06年までに同炉での実験実施を希望。同炉の運転再開については昨年10月末、常設原子炉諮問委員会が肯定的な勧告文書をDGSNRに提出していた。

ラコステ局長の書簡によると、フェニックス炉は3ループのうち2ループを使って6運転サイクル分、運転するものの、その後は08年を目処に最終閉鎖することになるという。


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