[原子力産業新聞] 2003年1月16日 第2169号 <3面>

[英国] 原子力サイトの浄化計画が進展

英国の貿易産業省は先月16日、イングランド南部にある英国原子力公社(UKAEA)のウインフリス事業所サイトの土地および関連建屋を原子力認可規制の対象外にすると発表した。

エネルギー相のB・ウィルソン氏によると、同サイトの3.3ヘクタールもの敷地と関連する原子力施設が規制の対象外となるのは英国では初めてのこと。今後は、清浄化された原子力施設の敷地や建屋が別目的に再利用できることを実証する英国原子力産業の「標識」としての役割を担うことになると強調しており、同サイトを技術者養成のための科学技術パークに作り変えるなど、明確な復帰計画が存在することも明らかにした。

ウィンフリス事業所はUKAEAが原子力発電の研究開発のために1950年代に設置したもので、最盛期には10万2000キロワットのSGHWRを始めとする9基の小型原子炉が稼働。SGHWRを90年に閉鎖して以来、同サイトの廃止措置作業を始めており、近年では小型炉2基とプルトニウム取扱い施設で完全に解体作業が終了したと言う。

同サイトで原子力施設だった部分については2001年、原子力施設検査局(NII)が規制対象から除外することを承認しており、UKAEAでは同サイトの一部規制対象区域を除く大部分を2025年までに大規模なビジネス・センターにしたいとの構想を明らかにしている。


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