[原子力産業新聞] 2003年1月30日 第2171号 <3面>

[中国] 高温ガス炉が発電併入

北京市中心部から40キロメートルほどの万里の長城付近にある中国初の高温ガス冷却炉(熱出力10MW)が7日に初めて送電網に接続された。

このプロジェクトを担当している清華大学核エネルギー技術設計研究院の呉宗星教授は、中国の原子力平和利用が新たな段階に入ったことを強調。同炉の中核設備は中国が独自に設計、製造および建設したもので、今後は産業化の方向で同型の炉の発電効率を向上させ、最終的には広い地域での発電に利用したいとの考えを表明した。

95年に着工した同炉は総工費2億5000万元あまりで2000年12月に完成。初臨界を達成した後の2年間で環境影響など安全関連システム面で100項目の実験を実施していた。冷却材としてヘリウムガスを用い、燃料はセラミックス製のペブルベッド型。最高温度は摂氏1600度で発電効率も高いとしている。


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