[原子力産業新聞] 2003年2月13日 第2173号 <1面>

[IAEA、UNMOVIC] ブリックス委員長らイラク側と協議

 国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長と国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリックス委員長は、8、9の両日、バグダッドを訪問、イラクのラマダン副大統領やエルサーディ大統領顧問と、現地査察へのイラク側の協力について協議した。

 エルバラダイ事務局長によると、「全面的な査察、イラクの全面的な協力、大量破壊兵器全廃への課題」の三点を中心に話し合いが行われ、「かなりの進展」が見られたという。同事務局長は、イラク側が100%協力しなければ、現在の苦境から脱し得ないことをはっきり伝え、「時間が重要な要素だ」と述べた。また、査察中に見つかったアルミニウム管や、ウラン輸入計画についても技術的な協議が行われた。

 ミサイルや大量破壊兵器計画に関わった科学者・技術者の国内外での面接や、偵察機等による査察で合意が得られた。しかし、国連の植木報道官によると、9日にも2名のミサイルおよび生物兵器専門家が面接を受けるために現れたが、両者とも、面接の場所や方法に同意せず、面接は行われなかったという。


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