[原子力産業新聞] 2003年2月20日 第2174号 <3面>

[米・DOE] 核生産サイトで長期管理局創設

米エネルギー省(DOE)は6日、環境浄化作業が完了した核兵器生産サイトで過去の遺物を長期的に管理していくため、遺物管理局(OLM)の創設を計画していると発表した。

OLMが管理責任を担うのは、現在は既に閉鎖済みで、DOEが進めている国家保障活動やエネルギー・科学計画とは関連のない全米百か所余りのサイト。DOEやその前任機関が過去に実施していた活動、特に第二次世界大戦下や東西冷戦期間中の活動に起因する放射性化学廃棄物や環境汚染物質、その他の危険物質を長期的に管理することになる。S・エイブラハム長官は「これらのサイトで必要な復旧作業はすでに完了しているが、OLMによってDOEが今後も長期的に近隣住民の健康や環境の防護に取り組んでいくという意義深い一歩を示すことになる」と強調した。

OLMの主な機能としてDOEは、(1)連邦政府が管財人となっている土地および関連資源の管理(2)環境回復に係わる監視修復活動B関連する記録情報の管理C閉鎖後責務の運営――などを列挙。OLMの管理下に移される具体的なサイトとしては、ウェルドン・スプリングサイトの工場やウランを粗製錬した後のテイルを扱っていたサイトなどを挙げている。


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