[原子力産業新聞] 2003年3月6日 第2176号 <5面>

[阪大] フロンティア・シンポ開く

阪大フロンティア・シンポジウムが3、4日の両日、大阪市内の大阪市中央公会堂で開かれた。

大阪大学大学院の工学系研究科が2001年に立ち上げた阪大FRC(フロンティア研究機構)が主催。同機構は文部科学省の戦略的研究拠点育成プログラムによって設立されたもので、企業との連携を深め、新たな学問領域の創生や新産業の創出によって社会貢献を果たすため、活動を進めている。

シンポジウム初日にあいさつした磯村隆文大阪市長は、阪大FRCの取り組みについて「時宜を得たもの」と評価し、産学官が知識を結集して新たなリーディング産業を創出してもらいたいとの期待を表明した。

またその後、同機構の河田聡・機構長は「産業が大学を変える仕組み」をテーマに講演し、「大学と社会の壁を破り、社会に大学を返したい」などと今後の大学の社会における積極的な貢献の必要性を訴えた。同氏は、これまでともすれば学会の評価に限定されていた研究者のインセンティブを社会からの評価に拡げることで、新たな学問を生み出すことが重要と強調した。

今回が三回目となるシンポジウムには、研究発表展示会も併設されて、ナノ材料研究や環境分野、情報通信といった成果の展示が行われた。また先進原子力システムやアイソトープ電池等の原子力関係展示も設けられた。


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