[原子力産業新聞] 2003年4月3日 第2180号 <2面>

[文部科学省] 岡山で発見の放射性物質を調査「人体等に影響なし」

 文部科学省は3月27日の夕刻、岡山県美作町内で発見された放射性物質について所要の調査、処置を行い、直ちに人体等への影響がないことを確認したことを明らかにした。同27日の夕刻、岡山県環境政策課から文部科学省に対して、倉敷市の製鉄所に空き缶プレスを搬入の際、放射性物質らしきものが発見されたとの連絡があったもの。発見されたのは岡山県倉敷市の製鉄所。  同省の調べでは、美作・勝田・英田町衛生施設組合が収集したスチール缶をプレスしたブロックを倉敷市水島の製鉄所へ搬入したところ、製鉄所の放射線感知器が反応したという。ブロックの大きは、約30センチメートル×30センチメートル×50センチメートル、重量が45〜50キログラム。 岡山県が同組合から連絡を受け、文部科学省に第一報。同省としては、適切な保管を行うよう指導するとともに、専門機関による分析を行うよう依頼を行うった。翌28日に専門機関による詳細測定を実施。その結果、容器入りのラジウムと思われる放射性物質が原因と判明した。なお、放射線量率は表面で最大24マイクロシーベルト・時。直ちに人体に影響を及ぼすものではなかった。同省は、原因物質を鉛容器に封入し、放射線防護上必要な措置を施した上で、同28日、日本アイソトープ協会へ向けて専門業者により搬出された。

Copyright (C) 2003 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.