[原子力産業新聞] 2003年4月3日 第2180号 <5面>

[文科省] JNC人形峠センターの事故で、作業員負傷の調査結果まとめ

 文部科学省は3月31日、核燃料サイクル開発機構(JNC)の人形峠環境技術センターにおいて、今年1月21日の分析作業中の作業員1名が負傷した事故で、サイクル機構の報告書を踏まえ、同省としてマニュアル等の改善を指摘する等の報告をまとめ、今後適切に品質保証体制の確認を行っていく方針を明らかにした。

 サイクル機構の報告について同省は、ガラス製カラムが破裂した直接的要因に関するサイクル機構の調査結果及び再発防止対策については、同省の現地調査や専門家からの意見聴取の結果などからみて、妥当と判断した。ただ事故に至った安全管理等の間接的要因について、今回の分析作業に関する専用マニュアルが策定されていなかったこと、また負傷した作業員が一時的に1人作業となったことについて、さらに掘り下げた検討がなされるべきだったと指摘した。

 またサイクル機構の安全管理面について同省は、同機構が今回の分析作業に関する専用マニュアルを策定していなかった等の基本的な対応の不備を指摘し、「マニュアル等の文書管理及びそれに基づく作業遂行をチェックするというシステムが適切に機能するようにする必要がある」との見解を示している。


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