[原子力産業新聞] 2003年4月10日 第2181号 <7面>

[日本原燃や原研など] 自主点検の適切性総点検 問題ないこと確認

 2面所報の通り、日本原燃、日本原子力研究所、グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン(GNF−J)はこのほど、自主点検作業の適切性確保に関する総点検結果を、経済産業省原子力安全・保安院に提出した。

日本原燃

 ウラン濃縮工場、使用済み燃料受け入れ・貯蔵施設・報レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターおよび、低レベル放射性廃棄物埋設センターを対象に、過去10年に遡って合計1811件について調査を実施したところ、調査過程において記載ミス、記載漏れなどといった不備は見出されたものの、記録類の改ざんはなく、自主点検結果や評価には問題がなかった。

 また社内体制については、ISO1994規格に基づいて調査を行ったところ問題がないことが確認され、さらには不正防止対策については、キャスクデータ改ざん問題などの教訓を反映し、同社が実施した対策について現状確認をしたところ、それら対策には「一定の効果があることを確認」したとしている。

日本原子力研究所

 大洗研究所廃棄物管理施設の、自主点検作業記録については作業記録と現場担当者の作業記録の照合を。また巡視点検記録等のように照合する記録が存在しない場合は、当該記録の点検を行うとともに、実施状況の聴取等を実施するなどした結果、自主点検が適切に行われ作業記録等に改ざん等のないことを確認したとしている。

GNF−J

 久里浜加工施設における自主点検作業の適切性確保総点検では、過去十年間にわたる6924件の検査記録をチェックを実施。検査員による誤記や様式不備といった不注意による記録ミスなど原子力施設の安全性に係わらないもの69件が発見されたものの、自主点検作業の適切性が確保されていることを確認したとしている。

 なお摘出された人的ミスは、今後早急に記録入力・データ処理・記録保管の電子化の推進により低減する方針だ。


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