[原子力産業新聞] 2003年4月17日 第2182号 <3面>

[仏・アレバ・グループ] 02年の決算 営業利益が48%増

フランスのアレバ・グループは3月27日、2002年の決算報告書を公表し、原子力事業部門で営業利益が56%増加したことからグループ全体の営業利益も好実績を収めたことを明らかにした。

同グループはすでに2月に、年間の売上げ高が82億6500万ユーロ(1兆637億円)となり前年実績より7.2%落ち込んだことを発表。営業利益についてはコネクター事業部門で73%減と引き続き不振だったものの、原子力部門の伸び率56%、6億4900万ユーロ(835億円)がこれを相殺し、グループ全体の利益も48%増の1億8000万ユーロ(231億7000万ユーロ)になったと指摘している。

原子力事業部門の中でも、総売上げ高の11.3%を占めるバックエンド分野における営業利益は急激に増加。2001年実績で1000万ユーロ(約13億円)だった数値は、01年に電力公社(EDF)と結んだ契約が実質的な好影響をもたらして2億3500万ユーロ(約302億円)に伸びたとしている。

原子炉・サービス分野は売上げの4・2%分しか貢献していない。しかし、新規の原子炉受注が皆無だったにも係わらず経費節減プログラムの実施が功を奏して、営業利益は8100万ユーロ(104億円)に倍増。関連サービスと機器供給では特に、米国における蒸気発生器や圧力容器上蓋の取り替え需要により実績が伸びたと説明している。

一方、フロントエンド分野の営業利益は前年実績の3億6200万ユーロ(465億9000万円)から3億3300万ユーロ(428億6000万円)に減少。それでも燃料製造事業でコストの削減や生産性向上に努めたことが価格の低下傾向に歯止めをかけたほか、ウラン濃縮事業でも実績が良好だったことを特筆している。


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