[原子力産業新聞] 2003年4月25日 第2183号 <1面>

[東京電力] 柏崎刈羽6号機、運転再開を要望

 東京電力の桝本晃章副社長は23日、午前に新潟県庁と柏崎市、午後に刈羽村を訪問、柏崎刈羽原子力発電所6号機(136万キロワット・ABWR)について、22日にほぼ終了した国の検査結果を報告するとともに、同機の早期運転再開を要望した。

 柏崎市で桝本副社長は西川正純市長を訪問、原子力安全・保安院が行ってきた6号機での起動前検査が、22日にほぼ終了したことを報告し、早期の運転再開を要望した。これに対して西川市長は、原子力安全・保安院からも結果について説明を受けたいとし、また刈羽村、新潟県とも協議して、対応を決めたいと答えた。同副社長は同日、新潟県庁に高橋正樹副知事、刈羽村に品田宏夫村長を訪ね、同様の説明と申し入れを行った。

 柏崎市では、6号機が最新のABWRで、他のBWRでひび割れが見つかっている再循環系配管が存在しないこと、炉心シュラウドのひびなどが見つかっていないことから、同発電所のABWRについては、他の炉型とは異なった対応を取ることを検討している。同じくABWRの同7号機は、格納容器漏洩率検査のため3月29日から停止しており、同時にシュラウド点検も行われる。

 西川市長は7日に、国の安全宣言などの条件が整えば、運転再開を容認する考えを示している。


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