[原子力産業新聞] 2003年4月25日 第2183号 <7面>

[原子力安全・保安院] 安全性に問題なし 保安院が放水口の調査

 原子力安全・保安院は18日、昨年度の原子力発電所の放水口における排水の放射性物質の分析結果をとりまとめ、全国の原子力発電所等に問題となる調査データはなかったことを明らかにした。

 各事業者は原子炉等規正法に基づき、周辺監視区域外における放射性物質が法令で定める濃度限度を超えないように管理する義務を負っているが、原子力安全・保安院は、原子炉設置者が行う放射性液体廃棄物の廃棄の実施状況を把握するため、国自ら原子力発電所及び原子力発電建設所の放水口及び取水口において試料を採取し、放射性物質の有無を分析調査している。

 今回の調査では、電気事業者が設置する原子力発電所17か所と、核燃料サイクル開発機構のふげん発電所及びもんじゅ建設所についてそれぞれ調査を行い、いずれの調査においても分析した核種は周辺監視区域外における濃度限度を十分下回っており、安全上問題となるような値はなかったことを確認した。


Copyright (C) 2003 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.