[原子力産業新聞] 2003年4月25日 第2183号 <7面>

[原産年次大会] 写真で振り返る 第36回原産年次大会

セッション

 福井・敦賀の福井県2都市で行われた今年度の原産年次大会は、「国民の理解を求めて−原子力のさらなる発展のために」を基調テーマに、プルトニウム利用の意義の再確認、社会の持続的発展と環境・エネルギーの観点から見た原子力の役割、原子力発電所運転管理における新たな取り組み、世界の高レベル放射性廃棄物処分計画の進展状況などに加え、「一般市民にとってより親しみやすい大会」を目指し、原子力開発利用と地域社会の関わりを考えるセッションなど、7セッション・3つの特別講演が行われたほか、敦賀・福井両市それぞれの地域の住民と、率直な意見交換を行う場が設けられるなどした。

 大会は17か国・地域等から、1300名を超える参加者が集まる大規模なものとなった。

  市民からの質問に答える会

 原子力に対する国民理解の促進が最重要課題とされる今日、わが国原子力開発利用の中核県のひとつである福井県で開催された今年度の年次大会では、基調テーマに「国民の理解を求めて」を掲げ、理解促進に向けた様々な試みが実施された。

 そのひとつが、今大会で初めて行われた「市民からの質問に答える会」だ。全セッション終了後に、一般市民の参加者を対象として開催された「答える会」では、地元福井でも活躍するフリーアナウンサーの石山素子氏を司会に迎え、中島篤之助 元 中央大 教授らコメンテーターが、敦賀・福井両大会の全セッションで発表された講演や討論の内容について、市民から出された質問に回答するとともに、今後の原子力開発利用全般についての提案に対する意見交換などを行った。

アトラクション

 今年度の年次大会では、大会参加者と地元住民との交流も盛んに行われた。

 敦賀市のレセプション会場および、福井大会のメイン会場では地元物産展(=写真左上)の仮設店舗が軒を連ね、敦賀大会では原子力広報女性アドバイザーの会主催の「若狭おばちゃん劇場」が、福井大会では福井県女性エネの会主催の「紙芝居」が行われた。

 また、敦賀で行われたレセプションでは、箏曲の演奏(=写真右上)、河瀬敦賀市長の飛び入りで会場を盛り上げた「気比太鼓」(=写真右中)の演奏により、大会ムードを大いに高めた。

 さらにレセプションには、今年9月14〜10月13日に小浜市でメインイベントが行われる「若狭路博2003」のマスコットキャラクター「わかぴょんず」も応援に駆け付け(=写真左下)、参加者に向けて同博覧会への来場を呼びかけた。


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