[原子力産業新聞] 2003年5月22日 第2186号 <1面>

[東京電力] 漏洩率検査を延期 福島一6号機

 東京電力は、21日から実施を予定していた同社の福島第一原子力発電所6号機(BWR、110万キロワット)の原子炉格納容器の漏えい率検査を延期することを、20日発表した。

 検査データ採取前の確認作業が遅れているためで、東電によれば、20日に原子炉格納容器及び基準容器を、窒素ガスで検査圧力(279kPa以上)まで加圧したところ、降圧傾向が見受けられたため、検査の中止を決定したという。

 東電では、@弁の閉め忘れでガスが漏れたA圧力測定機器の故障−−のいずれかが降圧の原因とみて、現在は調査を実施中。なお今後のスケジュールについては、「原因が明らかになった時点で目処が立つだろう」としている。

 福島県内の原子力発電所をめぐっては、同県双葉町など地元八町村でつくる「双葉地方エネルギー政策推進協議会」が15日、安全確保を大前提として「(全基停止という)異常事態から、1日も早く脱却することを強く期待している」との文言が盛り込まれた要望書を、国と東電などに対して提出している。


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