[原子力産業新聞] 2003年6月5日 第2188号 <4面>

[原子力安全・保安部会小委] 報告書 高レベル廃棄物処分の安全規制

 原子力安全・保安部会廃棄物安全小委員会は3日、廃棄物処分の安全規制の枠組みや規制のための研究課題、支援研究体制の考え方を示した報告をとりまとめ、意見公募に付すこととした。「高レベル放射性廃棄物処分の安全規制に係る基盤確保にむけて」を副題として、高レベル廃棄物処分の安全規制について基本的な考え方を示した。

 同小委は、課題ごとのワーキング・グループを設けて検討を進めており、今回は高レベル廃棄物処分の安全規制に係る考え方をまとめたもの。

 報告は、TRU廃棄物、ウラン廃棄物などの放射性廃棄物等の処分にも適用可能な「統一的な安全評価の考え方」をまとめ、処分施設の安全確保に関わる自然現象や人間の行為(将来掘削する可能性等)などの要因を網羅的に勘案して安全評価事項の構造を体系的にまとめた。同時に、その評価結果の妥当性を判断するための判断基準をあわせて構築した。

 また、こうした安全規制上に有用な重点的な研究分野について、A区分(早急に推進すべき課題)として「地震動・地震断層」及び母岩領域」を、またB区分(当面推進すべき課題)として「火山噴火・貫入」及び「人間活動」、C区分(中長期的な課題)として「熱水活動による水文地質学的変化」、「地震・地質構造の変形による水文地質学的変化、気候変動による水文地質学的変化」及び「放射性核種の地下水による移行に関する全領域」をそれぞれ選定した。

 報告はさらに、こうした研究分野を実際に推進するにあたり、内外の研究機関の状況等を踏まえ、人的、財政的な制約などを考えて「非専属・長期間・大規模型」を目指すべきとの考え方を示した。

 高レベル廃棄物処分に関する取り組みは、規制対応を含めて、今後の長期的な処分事業や関連研究の進捗をにらみながら取り組んでいく必要があるため、同小委は、今回の報告を踏まえて、引き続き、内外の廃棄物処分等の状況調査を行うとともに、安全規制内容の具体化検討を進めていく方針としている。


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