[原子力産業新聞] 2003年6月12日 第2189号 <3面>

[チェコ] ドコバニ発電所にロシア製燃料

 チェコのドコバニ原子力発電所(=写真)は5月22日、チェコ政府が2年に及んだ認可手順の後、同発電所の44万キロワット級VVER4基のうち3基にロシア製の新型燃料を装荷することを認めたと発表した。

 新型燃料はロシアのTVEL社が開発したもので、ウラン235の含有率が高く、集合体1体につき6本の可燃性中性子吸収体が含まれているという。ドコバニ発電所ではこの燃料により、高い燃焼度の達成と炉心内での燃料体の長期利用が可能になり、結果的に大きな経済効果が期待できると強調している。

 TVEL社がこの燃料の開発を始めたのは98年のこと。2000年4月には、それまでチェコ国営電力と結んでいた既存の燃料供給契約について新型燃料の供給が可能になるよう付属文書に調印した。

 今後ドコバニ発電所では、年内にも1、2号機に新型燃料を装荷するほか、04年までには同4号機への装荷を果たす計画。3号機に関しては、05年まで既存の燃料を利用し、その後はさらに高い燃焼度が期待できる一層進んだタイプの燃料を装荷したいとしている。


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