[原子力産業新聞] 2003年6月19日 第2190号 <4面>

[サイクル機構] 「常陽」の漏えいは終息を確認 周辺環境に影響なし

 核燃料サイクル開発機構の大洗工学センターにある高速実験炉「常陽」で10日午後5時52分頃に水冷却池水処理設備故障警報が出て、水漏れが確認された。環境への影響や従業員の被ばくもなかった。「常陽」は当時、原子炉運転停止中だった。漏えいした水(総漏えい量は約200リットル(推定))の大部分は、補給水槽周囲の床面等にある状態で拭き取り作業で回収。残り(約35リットルと推定)は排水ピットに達し、11日の午後2時55分にほぼ回収した。漏えいも同時刻に毎分0.1CCに減少し、その量は極めて少なくなったことを確認、一連の漏水現象は終息したと判断されたとしている。

 同機構は今後、補給水槽のオーバーフロー系統の改善や漏えい経路の特定等を早急に行い補修対策をたてる考え。


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