[原子力産業新聞] 2003年6月26日 第2191号 <3面>

[中国] 一部地域で電力不足

【6月4日発新華社=中国通信】中国国家電力調整センターはこのほど、「中国では今年1月から5月中旬までの発電電力量が昨年同期比16.03%増の6485億4600万キロワット時に達したが、一部の地方ではピーク時の電力が不足した」と発表した。

 また、「経済参考報」は中国経済の高度成長に伴い工業企業の経営効率が改善され、電力需要は大幅に伸びていると報道。昨年は中国全体の電力需要量が前年比11.6%増の1兆6386億キロワット時に達したことを伝えている。一方、供給量の伸びは緩慢。昨年の総発電電力量は前年より11.5%伸びて1兆6542億キロワット時となったにも拘わらず、12の送電網では供給不足となり、夏季のピーク時と冬季の渇水期に電力不足に陥った。

 今年の第1・四半期は、四半期ごとに需要量が増加した昨年と同様、需要量は4124億4000万キロワット時と前年同期から17.2%増加。浙江、内蒙古、江蘇、上海など八省、直轄市・自治区では電力需要量の伸びが20%を超えている。

 今年中国が着工を認可した大・中型の電源開発プロジェクトは3300万キロワットほどで、来年に2140万キロワット、再来年には2410万キロワット分が送電を開始する予定となっている。


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