[原子力産業新聞] 2003年7月10日 第2193号 <2面>

[原子力安全委] 内部告発の調査結果を公表

 原子力安全委員会は7日、核燃料サイクル開発機構のナトリウム燃焼試験データ隠蔽についての申告(内部告発)に関して、調査結果を公表した。

 申告は、6月19日に匿名の手紙によりなされたもので、1994年12月付け動燃技報の「ナトリウムの漏洩燃焼に関する研究」において、表にナトリウム・プール温度は記載されているものの、「もんじゅ」の床ライナーに相当する受け皿の温度は示されていないため、受け皿温度データの提示とそれが公開されなかった理由を明かにすることを求めたもの。

 しかしこれについては96年9月公表の「40%出力試験中における二次主冷却系ナトリウム漏えい事故について(第4報報告書)」に、データが記載されていることが判明。同委は申告内容が、安全委における安全審査の結果に影響を与えるものではなかったものの、サイクル機構が情報の透明性に徹底した取組みを図るべきだったとした。


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